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手術当日。その3
2006年 06月 08日
いよいよ手術本番です。
マスクをし帽子を被った看護士さんにクリーンルームへいざなわれ、私も土足からサンダルへ。
手術はこんな流れで進みます。

イントラ室。イントラレーザーでフラップの作成

エキシマ室。エキシマレーザーで近視、遠視、乱視の治療

回復室で休憩後、診察

病院によって手順が違うようです。
片目ずつ、フラップ作成→そのままエキシマレーザー照射 という所もあるようです。
 
それでは行きましょう。



・イントラ室
ここでは、レーザーを使ってフラップを作成します。
眼の表面の角膜をカットし、円形の薄いフタのようにします。
イントラレーシックの場合は、角膜上皮とその下の角膜実質で、フラップを作成するらしいです。
全部切り離すわけではなく、缶詰を開けるときのように、一部は繋がった状態にするそうです。

部屋に入り、まず、改めて名前や誕生日を訊かれました。
カルテと患者本人が同一であることの確認です。
その後渡された名札を首にかけ、紙製のヘアキャップ(?)を、髪が外に出ないように被ります。
そして寝台へ横になり、両目に3種類ほど目薬を点されました。
抗炎症剤や抗菌剤、あと麻酔だそうです。

寝台がゆっくり回転し、レーザー装置の下へ。
目の前に、数十個の小さな照明が、リング状に規則正しく並んでるのが見えます。
もう1度右目に麻酔薬を点し、器具で瞼を固定されました。
上下の瞼の縁に器具を引っ掛け、ネジを回すとキリキリ開いていきます。

先生 「ちょっと痛いですけど、ガマンしてくださいね~」
私   「いっ...たいです...」
先生 「かなり痛い?じゃあ少し緩めようか。...このくらいで大丈夫かな?」
私   「はい」

その後眼球を固定する器具を付けられてるらしく、なんかグリグリされてる感覚。
視界が勝手に上下に動き、リングの中心を見るよう指示されますが、目標物も上下に移動。
下を見てるつもりで真上が見えてるという、なんか不思議な感じでした。

そして徐々に装置が降りてきて、そのまま眼の周りを抑え付けられ、装置と寝台の板ばさみに。
ものすごい圧迫されて、かなり痛くて泣きそうです。
なんかちょっと、手術を受けたことを後悔しました...。痛いよ~。

助手 「照射開始。42秒です」
助手 「30秒...20秒......10秒.........終了です」

最後の10秒がめちゃめちゃ長く感じました。
途中から視界が暗転して何も見えなくなり、ちょっと不安に。
装置の圧迫から開放され、右目の器具をはずされたら、今度は分厚い霧がかかったように、視界が真っ白に。
でも徐々にぼや~っと見えてくるそうです。

助手 「では続けて左目をやりますね~」

同じように瞼をキリキリ固定され、気付く。

私   「先生、左目の麻酔は...?」
先生 「......。大丈夫ですよ~効いてますから」

先生、最初の間が気になるんですが。
そりゃ最初にやったけどさぁ、それから10分近く経ってるじゃん...
不安を抱きつつ、再び装置に圧迫されます。

私   「あの、右目が真っ白で見えないんですが、どこ見たらいいですか?」
先生 「なんとなく真上の方を見ててください」

アバウトだ...。

助手 「照射開始。42秒です」
助手 「30秒...20秒......」
私   「すいません。なんか眼がじりじりと痛いんですけど...」
先生 「大丈夫ですよ~すべて順調に行ってます」

ホントかよー。てゆーか麻酔切れかけてるよ絶対。
先生の優しい口調で、返って胡散臭さ倍増です。
でも抑えるけられてるのが痛すぎて、眼が痛いのよりそっちの方が辛い...。

助手 「...10秒..................終了です」
              ( ↑ この辺りで、内心「まだ!?」と嘆いてます。)

やっと開放された...。
その後両目の周りを消毒され、終了です。

助手 「お疲れさまでしたー。すごく押されるから、皆さんびっくりされるんですよ。
     私は目が良いので、やったことはないんですけど...」
私   「...いいデスネ」
助手 「でもここが終われば、後は楽ですから。頑張りましょうね(ニッコリ)」

そしてそのまま、次のエキシマ室へ案内されました。
視界は所々、白く霞んで見える状態です。
でもそれよりもイントラレーザーで体力を奪われてフラフラです。

・エキシマ室
さっき作ったフラップをめくり、その下の角膜実質部に、適応検査で得たデータをもとにエキシマレーザーを照射して、近視等を治療します。
要するに角膜を削ります。
その後洗浄し、フラップを元に戻して終了です。

エキシマ室へ入ると、少し年配の、男性の先生が座ってました。

先生 「私、担当します〇〇です。よろしくお願いします。頑張りましょうね~」
私   「あ、はい、よろしくお願いします」

なんだか優しそうな先生で、ちょっとほっとしました。

ここでも名前を確認され、麻酔薬を点眼してから寝台へ。
頭が固定されるように、その部分は半球状にくりぬかれています。
肩まで毛布のようなものを掛けられました。

徐々に寝台が移動して行き、眼がレーザー装置に真下に。
まず紙製のシートのようなものを、上下の瞼にそれぞれ引っ掛け、固定します。
その後イントラ室と同じ器具でキリキリ開かれます。
目の前には、点滅している緑の点と、その左右に2箇所ずつ照明が見えます。
そして時々、赤い光がチリチリと、線香花火にたいに広がっている円が見えます。
ここでも眼球を固定しているのか、視界がぐらぐら動きます。

先生 「はい、では、真ん中の点滅してる、緑の光を見ていてくださいね~」
先生 「いいですよ~。頭の位置も角度もバッチリです。
     照明がね、ちょっと眩しいと思いますが、頑張ってくださいね~」

これでもかってくらい、優しい口調の先生です。
患者に安心感を与えるためなんだろうけど、私にはやっぱり胡散臭く聴こえる(笑)
ごめんね、先生。

その後目の前を何かの器具でいじられ、多分フラップがめくられました。
そして照明点灯。

私   「眩しすぎて緑の光が見えないんですけど...」
先生 「なんとなくぼや~っと見えないかな?
     でも今の方向で大丈夫ですよ~」

ものすごい眩しくて、目の奥が痛い感じです。
閉じたいのに閉じれないとこが、また辛い。
暫くして照明が消え、いよいよエキシマレーザー照射のようです。

ちらちら見えてた赤い円が視界の中心に見え、なんとなく焦げ臭いような臭いがしてきました。
時間はどのくらいだったのか、けっこう短かった気がします。

先生 「はい、では目の洗浄をしますね~
     ちょっと違和感があると思いますが、大丈夫ですよ~」

目の前を液体が流れているのが見えます。
車に乗ったまま洗車機に突っ込んで、じゃばじゃば洗われてるガラスを見てる感じです。
その後フラップを元に戻し、ゴムベラのようなもので平らにならされてるみたいです。
位置にもズレが無いように、丁寧に作業されてる感じです。

先生 「はい、右目は終了ですよ~。軽く目を閉じてくださ~い」

べりべりっ。

私   「いっ...」

最初に瞼を固定したシートは、粘着性だったらしいです。
てゆーか地味に痛いんですけど。
眉毛抜けてませんか、先生。

そして左目も同じように処置し、手術終了です。
イントラ室とエキシマ室とで、トータル20分前後ってとこでしょうか。
終わってしまえば、あっとゆー間だったなぁって感じです。

つづく。